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札幌の街と冬靴に教わった大切なこと

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こんにちは。薬剤師コーチの関口詩乃です。

先月、札幌滞在中に、遅い初雪が降ったときのことです。

本州から札幌に来る友達に、
「運動靴でも(滑らず)歩けるかな?大丈夫?」
と訊かれて思い出したことがあります。

あれは18歳の冬、初めて雪の札幌に行ったときのことです。
静岡県出身で雪に縁のなかった私は、雪景色に圧倒されるとともに、圧雪された路面を、札幌の人達がパンプスや普通のビジネスシューズで闊歩する姿に驚愕しました。

「小さい頃から雪国で育つと、滑らず歩ける特殊能力が身につくのだろうか」
「パンプスにストッキングでも寒さを感じないほど、この人たちは寒さに慣れているのだろうか」
そんなことを思いました。

しかし、その後 札幌に移住し、初めての冬を前に、特殊能力のからくりを知りました。

・積雪地域には「冬靴(ふゆぐつ)」なる、滑り止めがついて防水に優れた冬用の靴がある
・市街地は除雪やロードヒーティングが進んでおり、歩道は比較的歩きやすい
・地下街や地下鉄・市電など市街地の交通手段が発達しており、近距離移動も外を歩く時間が少ない

もちろん、雪道の歩き方などもありますが、これらの構造やしくみを知り、「そういうことだったのか!」と納得しました。

構造やしくみを知らないために、まるで違う印象を持ってしまうということ、普段の身の回りでもたくさんありませんか?

例えば、「並んでいる列に割り込んでくる嫌な人」が「並んで待つというルールや他の人が並んでいる場所に気づかなかっただけの人」だったり。

「面談で圧迫感を感じ、睨まれている気がする上司」が「相手との距離や目線の配り方を知らないだけで自分に関心を持っている上司」だったり。

「あなたは人の話が聞けない」と言われている人が「話の聞き方やコミュニケーションの仕組みをしらないだけ」だったり。

構造やしくみを知ることで、できるようになることがたくさんありそうです。