『わたし、緊張します』　コーチのためのNLP基礎⑨

こんにちは。 映画やドラマを観ていると、 ついつい気持ちが 入り込みすぎてしまい、 妻からは 「すごい心配そうな 顔をしていたよ（笑）」 と
指摘を受けてしまう丸地です。 私も同じ、という人いますか？

さて、私は仕事で学生たちに 資格試験の勉強を教えています。 ちょうど、 このメルマガを書いている日の 週末（10／20）が試験日です。
1年に1回しかない試験に向けて、現在猛勉強中です。そんな学生が、毎年言うことがあります。
『とても緊張します・・・』 中には、緊張のあまり、泣き出してしまう人もいました。 人生の中で、緊張する場面というのは 何度もあると思います。
例えば、 皆の前でスピーチをしなければならない、大事な商談がある、プレゼンテーションで結果を勝ち取らなければならない・・・
また、コーチの方であればコーチングを行う前に緊張を感じることもあるかもしれません。そんな緊張する場面においても、 冷静かつ客観的になれたら
いいと思いませんか？ 本日は、そのためのヒントとなるNLPの考え方をお伝えいたします。

それが、「アソシエイト」「ディソシエイト」 です。
アソシエイトとは、物事を主観的に 見ている状態を指します。 まさにその体験の中に当事者として存在し、 そのときに見ていたもの 聞いていた音、
感覚などを感じることができます。 アソシエイトしている状態で過去の体験を思い出すと、当時の感覚や感情なども鮮明に思い出すことができます。
反対にディソシエイトとは、物事を客観的に見ている状態 を指します。 体験の外側から、まるで映画やドラマを 見るように、遠くから自分の姿を
観察しているような状態です。 この状態では、 ある意味傍観者として過去の体験を思い出すことになるので、当時の感覚などはわかずに、淡々と説明ができます。
細かな点を観察したり、分析したりすることも可能になります。

この２つを使い分けていくことが鍵になります。 アソシエイトの状態になっているとき、私達は体験からより多くの感覚、感情を得ることができます。
アソシエイトしているから、より多くの喜びを感じることが できます。 一方で、 アソシエイトしていると、どうしても視点が固定化されてしまい、
物事を多角的に見ることは 難しくなります。 一方で、ディソシエイトの状態であれば、物事を冷静に、客観的に見ることができます。
自分自身についても客観的に捉えることができるようになります。 アソシエイトしている際には 見逃していたことにも 気づくことができます。
一方で、ディソシエイトしていると、外野から見ている状態になるので、感情や感覚といった面では 感じにくくなります。
つまり、 緊張という感覚に対処するには、ディソシエイトしてみることが 効果的なのです。現在の状況について、幽体離脱をして上から見てみる。
その時に、自分の姿がどのように見えるのか。 周りには何があるのか。 周囲の人はどのような表情を しているのか。 想像してみます。
もしくは、古舘伊知郎さんのように、実況中継をしてみるのも一つの手です。このようにして ディソシエイトすると、現在の状況を客観的に見られるようになります。

試験前に緊張する学生にやってもらっていることがあります。 勉強時間や勉強の進度などについて、毎年記録を取って提出してもらっているのですが、
その記録を見てもらいます。
そして、客観的にその記録を見て、日本中でそんなに勉強している人がどれくらいいると思うか、考えてもらいます。
自分のこれまでの努力をディソシエイトして見てもらいます。 そして、今の自分も客観的に見てもらう。これで、まったく緊張がなくなるなんてことありません（笑） が、少し楽になるとは言われます。
私は映画やドラマに アソシエイトしちゃうんですよね。 ドラマの中に入ってしまう。小説でもそうですが、時々入り込みすぎて、匂いまで感じて吐きそうになることもあります。 でも、最大限楽しむことができています！ 一方で妻は、ディソシエイトしているから、 私の表情に気づくんでしょうね。

アソシエイト、ディソシエイト。 コーチングの中でも、クライアントが今どちらにいるのかを気にしてみる。
どちらの状態が相応しいのか。 気にしてみてはどうでしょうか？
では、またお会いしましょう。

丸地 見典