2024/08/05
私はあなたにどんな支援ができますか?
こんにちは
東京コーチング協会の多田です。
最近、以前にも増して企業のマネジャーさんを
コーチングをする機会が増えてきました。
このときのテーマで多く頂くのが
チームの一体感が欲しい
チームの総合力を上げたい
などを具体化するなかで
「メンバー同士の不和を解消したい」
というものがあります。
このテーマは非常にデリケートで
支援が難しいと感じることも少なくありません。
というのも、
メンバー同士の関係性に対して
コーチとして直接介入することができないからです。
クライアントであるマネジャーと
そのメンバーとの関係性の改善であれば、
コーチングを通じて直接的に支援できます。
しかし、メンバー同士の不和については
マネジャーを通じて
間接的にしか働きかけることができません。
そこで、私は クライアントであるマネジャーに対して、
まず
「あなたは何をしますか (しましたか/できますか)?」
と問いかけます。
そして次に、
「私はあなたにどんな支援ができますか?」と続けます。
このアプローチの背景には重要な原則があります。
それは コーチとしての私の影響力は
目の前のクライアントにしか及ばない ということです。
コーチングの初心者であった頃は
クライアントが提示した課題そのものに
目が行きがちでした。
しかし、経験を積むうちに
コーチがフォーカスすべきは目の前のクライアントである
と理解するようになりました。
同様に、クライアント自身も目の前に起こっている
課題そのものに目を向けがちです。
しかし、私たちコーチの役割は
クライアントが自分自身に目を向けるように
引き戻すこと なのです。
クライアントが自己認識を深め
自分が取るべき行動を見つけ出すことが
最終的には、メンバー間の関係改善につながるのです。
例えば、メンバー間の不和が問題となっている場合
マネジャーが、自分自身の リーダーシップスタイルや
コミュニケーション方法を見直すことが
状況を改善するための第一歩となるかもしれません。
クライアントが自分自身の行動や態度を変えることで
それぞれのメンバーに対して新たな影響を与え
結果としてメンバー間の関係性が
改善される可能性もあります。
ですから
「私はあなたにどんな支援ができますか?」 という問いは
クライアントが自己に集中し自己改善を通じて
課題に取り組むためのサポートを提供する
重要なステップなのです。
この問いを通じて
クライアントが自分自身の力で
問題を解決するためのリソースを見つけ出し、
活用できるように導くことが
コーチとしての私たちの役割なのです。
多田雅彦
多田 雅彦
Tada Masahiko
株式会社シナプスワークス代表取締役
- 資格
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- 国際コーチング連盟認定プロフェッショナルコーチ
- 東京コーチング協会認定プロフェッショナルコーチ
- Points of YouⓇ認定エキスパート
- シチュエーショナル・リーダーシップⅠ&Ⅱ認定講師
- 組織開発ファシリテーター(日本マンパワー)
- HOGAN認定コーチ
- DiSC認定講師
- 戦略MGインストラクター
- ファイナンシャルプラン技能士2級
- 担当コース
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- エッセンシャルコース
- エッセンシャルキーストーン