\今日からできる!/ ビジネスパーソンのための組織コーチング入門 第3回 「ズレに気づく力――プロセスを捉える視点」

組織コーチング第4期が11月15日から始まりました!今回もどんなプロセスが起きるのか、楽しみですね!!!
組織コーチングトレーナーの大坪タカです。
10回シリーズで組織コーチングのエッセンスが学べるシリーズ第3回です。

前回は「見えない問題をどう可視化するか」をテーマに、“コンテント(内容)”と“プロセス(過程)”を区別して観る視点を紹介しました。
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今回はさらに一歩踏み込み、チームや組織の中で生じる「ズレ」に気づく力を扱います。

■ズレは“問題”ではなく“入口”
組織の中では、次のような場面にしばしば出会います。
「営業会議では、みんな頷いているのに、実行段階になると動かない」
「現場の声を吸い上げたいと言いながら、上層部の意見が優先される」
「『話し合いましょう』と言いつつ、結論が最初から決まっている」
こうした“ズレ”は一見、改善すべき問題に見えますが、組織コーチングでは、それを“変化の入口”と捉えます。

なぜならズレは、異なる現実の衝突点であり、多様な価値観が交差している証拠だからです。ズレを発見できる組織ほど、自己修正力があります。
反対に、ズレを放置したまま進む組織は、「分かっているのに動かない」状態に陥ります。

■プロセスを見る――
起きていることを観察するたとえば、ある製造部門の定例会議。議題は「品質不良の再発防止」。
発言しているのは毎回同じ3名で、他のメンバーはメモを取りながら黙っている。
このとき組織コーチは、「発言内容(コンテント)」ではなく、「なぜ発言が偏っているのか」という“プロセス”を観ます。

・沈黙の背景にある“遠慮”や“あきらめ”
・上司が無意識に結論を誘導している構図
・反論が出にくい雰囲気の存在

こうした場の動きこそが、組織の「見えない意思決定のパターン」を映し出しています。
また、ある営業チームでは、「チーム全体で売上を伸ばそう」という目標を掲げているのに、実際には個人ノルマが強調され、情報共有が進まないケースもあります。
その場合、課題は「目標設定の不明確さ」ではなく、“成果主義の文化”が信頼関係よりも優先されているというプロセス上の問題です。

■ズレを扱うには「立ち止まる勇気」
プロセスに目を向けるというのは、「会議を止める勇気」を持つことでもあります。
たとえば、議論がかみ合わないときに、「今、話がすれ違っているように感じます。皆さんはどうですか?」
「沈黙が続いていますが、どんな思いや考えがありますか?」と問いかけることで、場が再び“今ここ”に戻ります。

これは単なるファシリテーション技術ではなく、チームが「自分たちの関係性を見つめ直す」ための介入です。ズレを気づかせ、対話を促す――
これが組織コーチの仕事です。TCAの組織コーチングコースでは、この「ズレに気づく力」を体験的に学ぶため、のワークを用いています。

ワークの中で「感情」「価値観」「リーダーシップの取り方」など、多くのズレが顕在化します。重要なのは、結果ではなく、
“どうやって合意に至ったか”を観察し、振り返ることです。そこにこそ、関係性の質と学習する組織の種が眠っています。

次回予告:「“ガチ対話”はなぜチームを変えるのか?」

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大坪 タカ

Otsubo Taka

東京コーチング協会 理事
資格
  • ・東京コーチング協会認定プロフェッショナルコーチ(TCAPC)
  • ・国際コーチング連盟プロフェッショナルコーチ(PCC)
  • ・米国CRR Global認定 組織と関係性のためのシステムコーチ(ORSCC)
  • ・キャリアコンサルティング技能士2級
  • ・中小企業診断士
担当コース
  • 組織コーチングコース
独立のためのマーケティング 〜コーチのためのSNS発信術〜
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