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双方向でないコミュニケーションが引き起こすこと

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こんにちは。薬剤師コーチの関口詩乃です。

コーチングの三原則の一つに「双方向(インタラクティブ)」というものがあります。

上司-部下で考えたとき、上司は「考える人・指示をする人」、部下は「指示される人・実行する人」のように役割が固定されてしまうと、部下の考える力や自発的に行動する力は育たちません。
むしろ、「指示待ち族」を作ってしまう…という残念な結果になってしまいます。

コーチングが人を育てる関係性だ、というのは、クライアント側に考え・自発的に行動して成長してもらうためです。

こんなことを説明していてふと思いました。

コーチングを「する人」がコーチ、「受ける人」がクライアント、という役割が固定されてしまったら、どうなるのでしょう?
コーチは聴く人・質問する人で、クライアントは考えて話して刺激を受ける人、みたいな。

結果、「コーチング待ち」なコーチングに依存的なクライアントを作ってしまうのではないでしょうか。
何かあった時、常にコーチの質問を求めてしまう、コーチの存在を求めてしまう、そんな依存的なクライアントを。

これもひとつの一方通行ではないだろうか、と考えてしまいました。

そこまでカタい話ではなく…という例をもう1つ。

突然ですが、「だめんず」という言葉を知っていますか?

だめんずとは「駄目(ダメ)」と「メンズ」をかけた言葉で、恋人や結婚相手としてダメな男を意味します(日本語俗語辞書:http://zokugo-dict.com/16ta/damens.htmより)
倉田真由美さんの漫画タイトル『だめんず・うぉ~か~』からきた言葉です。

ダメンズウォーカー(だめんずとばかり付き合っている女子)の話を聞いていると、ときどき
「この人、ダメンズウォーカーではなく、ダメンズメーカーでは?」
と思うことがあります。
しかも、件の彼女はとてもやさしく、家事能力も高く働き者であることがほとんどです。

これも、「私は稼いで家事もして彼の面倒を見る人」「俺は面倒見てもらって食べさせてもらう人」という固定された役割が、尽くす彼女とだめんず化する彼氏を生み出している気がしてなりません。

固定された役割は、役割をどんどん強固なものにしていきます。
上司・部下であれ、コーチ・クライアントであれ、彼氏・彼女であれ、あまり固定化された役割を持たない双方向な関係性の方が、しなやかで軽やかです。

そんな関係性のコーチでありたいです。