「コーチングとは何だ!議論を始めよう Vol.2」
こんにちは。
TCA、TripleAプログラムトレーナーの斎藤です。
コーチングプロセスの代表的モデルであるGROWモデル。
実際のコーチングセッションではGROWモデルどおりにやれば済むわけではありませんが、コーチングプロセスの骨格となっていることに間違いないでしょう。
今日はその中のRについて綴ってみたいと思います。
さてあらためてGROWモデルとは何かということで
GOAL(目的地を決める)
REALITY(現状を認識する)
OPTION(選択肢を考える)
WILL(自分の意志で決める)
のように、コーチングプロセスを定義し、その頭文字を取って名付けられています。
GROWには「成長」という意味があることもあって、コーチングにピッタリの名称だと思います。
さてRについて、コーチングプロセスの中で、なぜ現状を認識する必要があるのでしょうか?
それは「現状の位置を明確に認識し、目的地(G)との距離を明確にする」ということだと思います。
目的地(G)までの距離がわからないのに、闇雲に走ってしまっては、目的地に、より早く、より良くたどり着くための作戦が立てられません。
例えば、マラソンではスタート地点に立った時の作戦と、10キロ走った時点では作戦を変える必要が生じる場合が多々あるでしょう。
10キロ地点での自身の体調、周りの選手の状態、天気等の環境、自身の感情の動きなどを俯瞰し、認識して作戦を変える必要があると思います。その先々の地点でも同様です。
マラソンではゴールまでの距離も、途中途中のマイルストーンも明確ですが、人生についてはそのように簡単ではありません。
よってコーチングでは目的地と現在地とその距離を明確にするRというプロセスが必要になります。
現在地を明確にするためには起きていることだけではなく、クライアント自身の感情や可能性、ビリーフ、環境などをどのように認識しているのか、明らかにすることが大切だと思います。
クライアントは起きていることは認識しているものですが、自身への認識は明確にされていないことが多いものです。それを明確にすることがRのポイントだと考えています。
今日は私の考えるRの一端を記しましたが、Rに限らず、それぞれのプロセスにはどのような意味があるのか、何を意図すべきなのか、そこからどのような質問があり得るのか、といったことを掘り下げて考えることが大切だと思います。
それぞれのプロセスの本質について、東京コーチング協会のTripleAプログラムの講座やコーチング・ブラッシュアップ(勉強会)の中でみなさんと議論していきたいと考えています。
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斎藤 浩
東京コーチング協会認定プロフェッショナルコーチ(TCAPC)
国際コーチング連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)
経営、企画、人材育成の経験を経てコーチに転身。
現在は、コーチングの魅力、可能性に魅了され、日々学びを続けている。